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眠るための夜ではない

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2012.02.04 Sat 家族

腹の辺りが重たい

命の残りかすを探って

そっとさすってみる


春も夏も秋も冬も

他人事のように過ぎて

溶け残った雪だけが

意味のない習慣のように 只そこにある


独身をこじらせた女は嫌ね

デミカップのコーヒーを啜って

年老いた母は言う


壁の額縁には、森の景色がある

それが絵なのか窓なのか

私は不思議に思う

夜、暗闇に抱きかかえられて

この家は赤ん坊のように泣く


耳を澄ませると

子どもが一人いた

ボールのようなもので遊んでいる

暗闇の中、手探りで捕まえるのだが

やたらと嗄れた手だけが、死んだ父に似ていたのだった


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