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眠るための夜ではない

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2016.01.26 Tue うたたね

30秒のうたた寝に宿る
つかの間の永遠
ヤニくさい指先から
ゆっくりとほどけてなくなってく
直線と曲線でできた「わたし」が
ばらけて萎んで忘れさられてく
宇宙一小さな単位になって
彷徨い漂う肉体よ

覚えているかい
降り注ぐ日差しは蜜のように甘く
吹き付ける風さえものともしなかった頃を
覚えているかい
この世界に、目というものはただこの二つだけで
それ以外のいかなる視線にも
晒されてはいなかった頃を

夢半ば
馬鹿馬鹿しい罪状で掴まったあのこも
きっとただ同じようなまどろみを
欲しがっただけなのだろうなと思う

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