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眠るための夜ではない

日々綴った詩を更新してます。

2018.12.20 Thu

木のぬくみにも似た
あなたの頬を撫でていた
夜のふけるまで

あますところなく
毛細血管の張り巡らされた
枯葉の裏側
今まさに息絶えんとする
夢の中にわたしはいた

剥がして 繋げて
並べて 合わせて
似たり寄ったりの毛先 でも
よろこびはよろこびのままだった

退路を断たれたまま
死んでいく間は 生きてる
震える根っこを絡ませて
それもまた誰かの見た夢
呼吸を している

2018.12.20 Thu

事実より確かな予感が来る
霜焼けもひび割れも
いつかはこの体に刻まれた皺に変わる

暮れかけた空の向こうに
季節のあわいが揺れている
旅立ちに生傷はつきもの
それですらいつかはいとおしい
手紙となってこの道を彩るなら
彩るなら

悦びに暗がりはつきもの
それですらいつかはうつくしい
音楽となってこの空をふちどるなら
ふちどるなら

2018.12.20 Thu

何か気でも狂ってしまったように
この花の咲いた姿は美しい

刹那に勝る永遠がある
あの節くれだった手を借りてそのことを知った

事実に勝る真実がある
あの目の覚める様な水面でそのことが分かった

振りほどいて
撒き散らした言葉を拾う
やわらかく
痕になった場所を 撫でる

死の向こうでさえあなたはひかりだった

2018.12.20 Thu

網目のような雲にさらわれて
夕焼けの手前を漂っている
風に包まれて

小さいものはいとおしい
だからあれこれの用もなく
ただずっと遠いところにいる

動いているようで
静止したもの
静止しているようで
動いているもの
遠近の狂いの中に
ほんとうの輪郭をとらえる

小さな声ほどよく聞こえる
だから あなたただひとりの声も
とりこぼさずにいられる

2018.12.20 Thu

夜が通せんぼする
負けたくない
負けたくない
そう言い聞かせた季節もありました

寂しげな瞳に映る
寂しげな景色の中の
寂しげな背中たち
コートのよじれに反射する
あの冬の花たち

寄り道は 白浜の波打ち際で
生娘の夢の中で
鉄塔の反対側で
猫のあくびの隣で

負けるも勝つもなにも
せかいとわたしはひとつだった
はじめから